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圓尾 明弘

産業医大から非常に重要な論文が発表されました。

産業医大からMRSAのアミノグリコシド遺伝子を調べた研究が報告されました。

open journalですのでどなたでも、閲覧できます。


CLAPではMRSAだからといって慌てる必要はありません。MRSAの定義となるβ-lactamに耐性を持っていても、ゲンタマイシンを使うCLAPでは関係なく、怖いのはアミノグリコシド耐性遺伝子だけです。


そこで産業医大では、臨床で分離されたMRSA100株を調べたところ、、、

3種類あるアミノグリコシド耐性遺伝子のうち一つを持てば、ゲンタマイシンが高度耐性になりバイオフィルムに対する耐性も高くなる。

逆にそれ以外の遺伝子では高度耐性を持つことはない。

その問題となるのが、aac(6′)-aph(2″)という遺伝子です。


ただ、ゲンタマイシンがRの判定となっても、局所抗菌薬がゲンタマイシンで治癒してしまうことが多いのも事実。他の耐性遺伝子だとMICもそんなに高くないから気にする必要はないのか、CLAPでは1200μg/mlのゲンタマイシンを投与するのである程度はカバーできている可能性はありますね。そこを調べていく必要があり、それも準備しています。


ただ、あらかじめこの遺伝子を持っていることがわかれば対策も立てやすいですし、逆にこれを持っていなければもっと低いゲンタマイシン濃度で十分ということにもなります。


今後成績の精度を上げていくには重要な視点になることは間違いないです。




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